部下はとにかく話をきいてもらいたい!「コーチングよりも大切なカウンセリングの技術」

みなさん、こんにちは。

 

 

2021年8月30日の日本経済新聞から,本の広告ですが前回のブルシットジョブと同様に「我が意をえたり!」と思ったので取り上げます。
コーチングよりも大切なカウンセリングの技術」という本で,「メンバーに語らせる」「意見をしない」とあおり文句が並んでいます。

 

タイトルを見ただけで,「そうそう,やっぱりそうだよね」と,これまでの不満が吹き飛んだ気がしました。
その不満というのは,上司はなかなかこっちが考えた言い分を十分に聞いてくれないと言うこと。

公務員文化では,「レク」という言葉が有り,上司は時間が無いのだから簡潔に報告すること,という文化があります。
相手の職位とレク時間は反比例するのが理想的で有り,お時間を割いていただいているという意識をすり込まれるため,直近の上司にもあまりだらだらと報告しないという意識があります。
さすがに知事レベルですと多忙なので,簡潔なレクは必要ですが,課の内部,課長くらいであれば,もっとフランクに話した方が組織にはいいのではないかと思っていたところにこの本のタイトルであったため,「そうそう,これこれ」と思ってしまいました。
8月29日(土)の書評欄には,組織の中で自分の気持ちや考えを誰にでも安心して言える状態である「心理的安全性」に関する本が売れているという話もありました。
これまで「風通しの良い職場」といわれていたものは,つまり「心理的安全性」が保たれている職場ということになります。
心理的安全性」が保たれている職場であれば,それぞれの職員はまわりや上司に十分に話を聞いてもらえる「カウンセリング」されている環境ということにもなります。

このコロナ禍にあって,民間企業にテレワークを呼びかけているお役所はほとんどテレワークが進んでいませんが,職場にでてきても,それぞれ黙々とキーボードをたたいているだけで,話し合いなどはあまり活発に行われていないといっていいかと思います。
せっかくこのご時世職場にでてきているのであれば,職場でしかできないこと,話し合いをどんどんするべきです。
雑談の効用はよく言われますが,雑談ではなく,まじめに仕事のことについてよく話せばいいと思います。

担当者の立場からの意見ですが,なにか問題があって上司に報告する際には,担当者なりにいろいろなやんでおり,結果「Aです」という報告にも,「これこれこう考えてAです」というそれまでの思考過程も含めて分かって欲しいものです。
結局人間安心したり,何か新しいことを思いついたりするには,一度頭の中にあることをはき出す必要があるのだと思います。

上司としては,面倒がらずにまず話を聞くというだけで,部下が安心して仕事をしていくための役割を相当果たしているといっていいでしょう。
思い返してみると,回りで不人気な上司はワンマンで話を聞かなかったり,忙しいことを理由に話を聞かない上司でした。
部下としても納得いかないことをやらざるを得ないとしても,ただ一方的に押しつけられれば反発しますが,ある程度自分の意見を聞いてもらい,お互い話してまぁそうするしか無いねということになってやるのでは,まったく受け止め方が違います。

とはいえ,言うはやすしかと思うので,本を実際に読んでみたいと思います。

それでは,スーパー公務員によろしく!