『ライク・ア・ローリング公務員 まち思う 故に我あり』感想③ ブレストミーティングが大事~職場でできなれば飲み会でつぶやこう~

みなさん、こんにちは!

引き続き、『ライク・ア・ローリング公務員 まち思う 故に我あり』福野博昭(木楽社)の紹介を続けます。

 

takeaway.hatenablog.jp

 

 

余談ですが、巻末を見ますとこの木楽社さんは地方自治関係の結構面白そうな本もいろいろ出しているようです。
『もしわたしが「株式会社流山市」の人事部長だったら』

などタイトルからして面白そうなので今度読んでみたいです。


さて、いろいろなアイデアを実現してきた筆者の福野さんですが、「ブレストミーティングが大事」と考えてきたとのことです。

引用しますが


それぞれが口に出していうことはすごい大事で、出た意見やアイデアをみんなでああやこうやって叩き合って、磨いていくやんか。いわへんかったら、自分の中でずっとあっためて、しぼんでいくだけやん。

 

みんなに意見してもらうように意識して、またホワイトボードもつかってがんがん意見を出していく。

またそれによってはっきりしてくるので、やらなきゃまずいという意識もうまれていくとのこと。

こういう職場、いいなーと思います。

というのも、私もどちらかと言えば何か新しい事業をつくっていく企画関係の部署にいながら、新しい課題に対して、こういう全体でのブレストの場は全くなくて自分の担当業務以外のことにはまったく口出しができない、というのをストレスに感じているからです。

3人集えば文殊の知恵といわれますが、絶対一人で考えていてもいい案は浮かびません。

自分の意見のとおりにならないとしても、いったん自分の意見をいって、それで決まったことをやるのと、どこかで決まったことをやらされるのとでは、コミットメントが全然違ってくるかと思います。

研修なんかにいくと、必ずブレインストーミングがあるのに、職場ではほとんどやったことがありません。

こんなことをいっていると、作者の福野さんがいたら、「ほなこんなとこで書いてないでおまえがやったらええねん」と言われてしまうだろうなと思いつつやはり平職員の立場や職場環境を言い訳にしてしまいます。

最近、『イギリスのいい子 日本のいい子』佐藤淑子著(中公新書)を読んでいますが、日本では自己主張は自己抑制の反対というように一元的に捉えられてしまい、とにかく自己抑制が美徳と考えられているといっています。

作者の佐藤さん自身の経験として、日本にいるときは引っ込み思案の子と通信簿に書かれていましたが、親の転勤でオランダにいき、自分の意見が認められる環境に身をおくことでだんだんと自分らしく、自分の意見を言う自己主張もできるようになっていったという体験がつづられています。

よく日経新聞などで日本から新しいアイデアが生まれないと嘆く記事を見かけますが、それぞれの意見が認められる国に勝てない根本はこのみんなが意見を言えない文化のせいだろうと思います。

と嘆いていてもしょうがないですし、皆が福野さんのように何でも意見していく勇気はないかと思うので、その妥協案としては、飲み会で仕事の話をする、しかないのかなと思います。

職場よりはある程度無礼講の飲み会で、仕事の話をしてみる、これがブレストがない職場でブレストをする妥協案かなと。

ブレストにまで至らなくとも、とりあえず普段の職場よりも自分の意見が言える場にはなるというくらいの言い方があっているかもしれません。

なんというか、私もこれまで、職場の親睦会などでは仕事の話は避けて、それぞれのプライベートの話しをするべき場なのかなと思ってきました。

一方で、職場では雑談がしにくい雰囲気なので、プライベートの話しはほとんどしないので、急に飲み会の場で同僚にプライベートの話しを振ろうにも何を話してどこまで掘り下げていいのかわからない、という苦しさがありました。

(私は極端に人づきあいが下手なので皆さんはそこまでではないかと思いますが。)

そんな人は、普段職場でブレストなどがない分、飲み会の場で思う存分仕事の話をしてやろうと開き直ってしまっていいのではないかと思います。

考えてみると、職場の人たちは、仕事関係の人たちですし、一番の共通事項は仕事なのだから、仕事の話しをするのが自然とも言えます。

たぶん皆それぞれ思っていること、こうは思っているんだけど、ということはそれぞれあるかと思うので、人によるかもしれませんが、プライベートを探られるよりは相手も自分の仕事関係の話しはいくらでもしたいのではないでしょうか。

特に上司なんかとは、飲み会でも仕事の話100パーセントでOKです。

上司の自分語りで自分の意見をいう隙もないかもしれませんが、「まぁでも僕は○○とも思うんですけどね」と一言でも思うところをつぶやいてみるだけでも、それが結局受け入れられなくても、とりあえず自分の考えは言った、ということで少し気が楽になるものですよ。

 

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それも難しいなという場合は、こういうブログではきだしたり、ツイッターでつぶやいたり、というのも、何もいわないで抱えているよりはいいのかと思います。


以上、ブレストの話しから、ブレストのない職場で意見を言う方法として飲み会でつぶやいてみるくらいでもいいのではないか、という話でした。

それでは、スーパー公務員によろしく!