公務員がコンサル任せで失うものとは?

みなさん,こんにちは!

12月6日(月)日経新聞に「教えてコンサル,あれもこれも」という記事を見つけました。

これは自治体のコンサル依存の話だな,と思って見てみたところ,民間でもコンサル依存が顕著だという話でした。

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記事の内容をまとめると,

・「経営戦略の立案」,「業務改革とシステム設計・導入」,「システムの運用,保守」などがコンサルまかせ

・特にシステム関係ではコンサルに主導権を握られてしまうロックインの懸念あり

・日本企業のトップは組織内からの生え抜きが多くコンサル依存の傾向が強う意

・日本企業は縦割りがはびこって意思決定企業が低下している

といった内容で,ここ数年コンサル市場は右肩上がりとのこと。

コンサル依存を回避するためのビジネスなども始まっているとのことです。

地域振興系の部署にいたときは,本当にどの事業もコンペをしてコンサルに委託ばかりで自分で考えないことから,行政のコンサル依存が深刻だと思っていましたが,民間でも同じのようです。

自治体でも確かに公務員の数は減っているし,システム関係など,どうしても委託しなければならない分野も増えていますが,それにしても本当にコンサルや民間への委託ばかりだと,職員は発注屋以外の何者でもなくなってしまいます。

住民からみればうまく回るのであればコストがかかる正規の職員でなくてどんどん民間に発注した方がいいのでしょうが,地域の今後の方向性などを結局契約限りの関係であるコンサルに任せてしまっていいのでしょうか。

民間にしてもそうであれば,結局の所みんな忙しいのか,「考える」のがとにかく面倒なのでいわゆる専門家にまかせてしまおうということかと思います。

ただ,公務員がただの事務職員や今後AIとは違う,という点を住民に認めてもらうには,この「考える」ことしかないのではないでしょうか。

なんでもコスト削減で委託が進んでいますが,「考える」という,人で言えば頭の部分まで外部に出してしまえば,正規職員はいったいどんな仕事が残るのでしょうか?

前にも書いたかもしれませんが,ライフログという本の中で,とにかく筆者がいろいろデジタル記録して,自分を身軽にしていきます。

その最終的な目的は,「熟考」のためだ,というのがとても印象に残りました。

働き方改革,時短などと言っていますが,究極的に何のための効率化,業務改善かというと,考える時間を作るためです。


「熟考」する,そんな仕事をしていきたいものです。

それでは,スーパー公務員によろしく!