2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

地方創生で作られる小さなハコモノ 特設サイトという負の遺産

みなさん、こんにちは。 ハコモノ行政の時代は終わったと言われますが,密かに量産される現代のハコモノともいえるような負の遺産があります。 それが「特設サイト」です。 非常に小さなものですが,じわじわと自治体職員の時間と予算を蝕みます。 自治体のW…

「東京からの地方移住で100万円」でもほとんどの地方には関係がなさそうな理由

みなさん、こんにちは。 2020年12月7日の日本経済新聞に「地方移住 住宅に100万円 東京23区居住者 購入でポイント」という,移住者がのどから手が出るほど欲しい地方の自治体には一見うれしいニュースが掲載されていました。記事の概要です。 ・…

地方移住,後悔しないために 地方創生で移住者のためのまちづくりができない理由

みなさん、こんにちは。 2020年12月3日 日本経済新聞「経済教室 私見/卓見 地方移住,後悔しないために」という記事をきら星代表の伊藤綾さんという方が寄稿されていました。記事概要 ・湯沢市で移住相談を受けているが,仕事や移住に関する問い合わ…

インバウンドの罠 田舎に来てくれる海外富裕層という幻想

みなさん、こんにちは。 地方でのインバウンド事業では,「田舎に来てくれる海外富裕層がいる」ということが1つの事業実施理由になっているようですが,本当にそうでしょうか。 インバウンド事業をやっていると,次の様なことをよく聞かされます。 「大量に…

【閑話休題】地方移住論とインバウンドに共通する無責任さとは~『教育格差』(ちくま親書)感想~

みなさん、こんにちは! 『教育格差』(ちくま親書)松岡亮二 著 を最近夢中で読んでいます。いたずらに格差を大きくみせることもなくデータを淡々とならべています。 教育格差 ──階層・地域・学歴 (ちくま新書) 作者:松岡亮二 筑摩書房 Amazon 親の大卒割合…

インバウンド事業費が大手企業に食い物にされる理由

みなさん、こんにちは。 都道府県という単位でインバウンド事業を行うのは最適ではないということを前回の記事で述べました。 takeaway.hatenablog.jp 「○○県」を海外からの旅行客にPRするといった,そもそもの目的がおかしいため,都道府県のインバウンド担…

「わが県限定」のインバウンド事業が税金の無駄にしかならない理由

みなさん、こんにちは。 前回の記事で各自治体がインバウンドで競い合う無駄について少し触れました。 takeaway.hatenablog.jp その中でも、特にさしたる強みもない県が行うインバウンド事業はあまりに非効率で効果が見えず,税金の無駄にしかならないので一…

フルセット行政と地方創生~『この国のたたみ方』佐々木信夫著 感想~

みなさん、こんにちは。 『この国のたたみ方』佐々木信夫著 新潮社を読んでいます。 この国のたたみ方 (新潮新書) 作者:佐々木 信夫 新潮社 Amazon 人口減社会では現在の47都道府県体制は高コストで,卸売業者でしかない県庁は道州制組み替えてしまった方…

新聞記事感想~先進事例との正しい接し方とは~

みなさん、こんにちは。 日本経済新聞11月24日記事opinion 「外の人」が導く地域の革新 要約・岐阜県高山市は訪日観光客の恩恵が大きかったため,コロナで打撃を受けている。・IT分野人材を育てるために,高山市に住みながらIT人材として働くための取組…

都市につまみ食いされる地方~日本経済新聞2020年11月24日朝刊記事感想~

みなさん、こんにちは。 2020年11月24日の日本経済新聞朝刊記事,「働き方innovation 一つの仕事で満足ですか② 都市と地方,デュアルに「相思相愛」ネットが縁結ぶ」の感想です。 記事要約。・製薬会社の社員が副業として北海道の木材加工の企業の取…

都市部で仕事をしながらわざわざ田舎に住むのが不安な理由

みなさん、こんにちは。 県庁所在地(ここでは政令市をイメージしてします)に住めるのは,地方の中でもエリートである。 県庁所在地から離れた中途半端な地方都市に住んでいると,そう言ってしまって過言ではないと感じます。 日本国憲法では,居住地選択の…