行政からの紙の通知は「ぜいたく」だということ

みなさん、こんにちは!

前回、デジタル化は紙が劣っているからではなく、デジタルの方がいろいろとコストがかからないから進めなくてはならない、という話をしました。

 

takeaway.hatenablog.jp

 

改めて考えてみると、行政からの紙の通知文というのはなかなか贅沢なものです。

 

例えば、この前A4の不動産取得税の還付通知を県税事務所からもらったのですが、それを送るにしても少なくとも定型封筒の郵送代84円がかかっています。
また、これを印刷して、封づめして、発送作業をしてという人件費で100円くらいはかかっているかもしれません。

すくなくとも、ざっと200円程度はかかっているのではないでしょうか。

もしこれが、行政からの通知を受け取るポータルサイトのIDのようなものを個人がもっていて、そこで電子で受け取るとしたらどうでしょう。
行政側が大量に発送するものなどは、特に、大幅なコスト減になると思います。

たとえば、人口10万人程度の地方都市であっても、1人1通の何かのコロナ関係の給付の通知などを完全にデジタルで送ることができるとします。
単純にさっきの計算ですと84円の郵送がなくなるというだけでも840万円のコスト減になります。

そういえばアベノマスクの送付や、今回の10万円給付代わりのクーポンも信じられないほどの費用がかかりびっくりしたのが記憶に新しいところです。

国もデジタル化を推し進めていますが、最終的な理想形としては行政からのお知らせが全て個人のポータルサイトに送られる、そんな形なのかなと思います。

今は紙で何かのお知らせをもらうということが当たり前ですが、そういう贅沢もいってられず、強制的に電子データでやりとりとなる時代がくるのかもしれません。

紙はなくすと大変だったり窓口などに申請の際に忘れるとどうしようもないといった不便な点もあります。

しかし、総じてもらう側にとっては紙の方が総合的には電子データで確認してくださいといわれるよりも便利です。

それがデジタルに比べて相当なコストを払っているいわば贅沢な行政サービスであるということは、今後デジタル化を考える際に意識しておいた方がいいと思います。

「紙はアナログだからよりすぐれたデジタルに置き換える」という単純な発想にとらわれると、デジタル化の本質を見誤る気がします。

それでは、スーパー公務員によろしく!、