自治体のDXを妨げる最大の要因は内部の職員?

みなさん,こんにちは!

2021年12月8日日経新聞に始動地方行政デジタル化 人材育成・確保の動き加速という記事がありました。

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個人的には,DXどんどん進めて欲しいと思っています。
テレワークとも相性がいいので,長距離通勤者としてもありがたいです。

一方で,うちの役所では正直なところ,全然進んでいないですね。
例に漏れず電子での決裁や文書起案が推奨されましたが,旧システムになれた職員の方々はただただ面倒くさがっています。

職員が自分の仕事をする目線では,紙の方が使いやすいし,デジタル化は負担にしかならない,というのはそのとおりです。

でも,デジタル化は今担当者が作業がしやすいといった近視眼的なことでやっているのではないわけです。

紙の文書を全部電子データでシステムに登録しておけば,後の担当者が検索しやすいですし,住民の情報公開にもメリットがあります。

とにかく,ログが残って,その検索性が高いということが電子データの分かりやすいメリットの一つです。

また,不安で手元に置いておくということをしなければ,手元の紙データを無くすことができます。

デジタル化にあたって,対象がはっきりしないまま,「DXで業務効率化」とばかり言っているので,職員の方としては自分の手元の作業はシステムへの登録などで増えるため,「全然効率化になっていないじゃないか」とデジタル化に否定的になってしまいます。
デジタル化はあとでそれを使う人や住民,つまりユーザーの利便性の向上のためであって,そのためには一手間掛けざるを得ない,ということが合点されていないような気がします。

この新聞記事の中にあった,総務省作成の「自治体DX全体手順書」には「サービス設計12条」という面白いものが載っています。

<サービス設計12箇条>
第1条 利用者のニーズから出発する
第2条 事実を詳細に把握する
第3条 エンドツーエンドで考える
第4条 全ての関係者に気を配る
第5条 サービスはシンプルにする
第6条 デジタル技術を活用し、サービスの価値を高める
第7条 利用者の日常体験に溶け込む
第8条 自分で作りすぎない
第9条 オープンにサービスを作る
第10条 何度も繰り返す
第11条 一遍にやらず、一貫してやる
第12条 情報システムではなくサービスを作る


「第1条 利用者のニーズから出発する。」からも,とにかくデジタル化はユーザー目線であって,今の行政のDXに不満をもっている方はユーザー目線でやるということを認識されていないのだと思います。

デジタル化を推進する部署も,本来そういう説明をちゃんとしなければならないのだとおもいます。
単純に,「活用しやすくなるのでデータという形で蓄積するようにしましょう。」という,シンプルなことを職員間に浸透ないといけませんね。

それでは,スーパー公務員によろしく!